説明
《NOTTE D’AMALFI》
アマルフィは心を揺さぶられる場所だ。たった一度しか訪れなかったとしても、その景色はその人の人生を決定的に変えてしまう。海、生活、夕焼け、食前酒、風、山沿いを走る道、そして夜。
この場所の夜はまるで聖書の中の世界だ。聖書の冒頭(創世記)で「地は形なく、むなしく、やみが淵のおもてにあり、神の霊が水のおもてをおおっていた」という文章があるが、まさにそれを思わせる風景だ。
昼間は水色に輝き、見るものを永遠の青春に誘うような海が、月の光を受けて輝く。風が穏やかな海面にさざなみを作り、そこで宝石を転がしたように光がちらつく。
このウールカシミア生地はまさにその情景を描いたようなものだ。月の光で輝く海の濃い青にちらつく、鮮烈で明るいブルーのメランジ。大柄のヘリンボーンはまさにあの、感情を揺さぶるさざなみのようだ。
この生地で仕立てるなら手の込んだポロコートか、シングルのチェスターコートはどうだろう。
ネクタイとスーツを着込んで羽織るクラシックなコートとしても良いし、ジャケット替わりに着こなすカジュアルなコートとしても美しい生地だ。
特注で黒蝶貝の宝石のようなボタンを用意して、エレガントさをぐっと強めて、イタリアの夜を歩く紳士のように気品高く。
上は黒に近いネイビーのタートルネック、下はグレーの美しいビスポークトラウザー。ゴールド金具のクロコダイルのベルト、金無垢のドレスウォッチ……他に必要なものは何だろう? (おそらくこの他に必要なのは、知性か教養といったアクセサリーだ)