説明
《UN MONDO》
この生地もまた実に興味深い。これはあの…..ナポリの怪しげなビンテージ生地店で手に入れた物だが、センスの良いアンチテーゼみたいなビンテージウールだ。
極上の質感で、なめらかな手触りの相物ウール。素晴らしい光沢感でわずかに起毛した約280g/mのウーステッド。最高のバランスを持つ生地だが、そのチェック柄は異質である。
iPhone13proと比較してもらえばわかるが、この格子柄は通常よりも少し大きい。それに線の数が多く、まるで旧式の織機が縦糸と横糸を伸ばしたときのような独特の雰囲気がある。
よく見るとブラウンの地にベージュのかすれた糸がランダムに走っており、これもまた素敵だ。一見するとクラシックでエレガントなグレンチェックなのに、見れば見るほど不思議で幻想的な世界が広がっているのである。
それにしても素晴らしい生地だ。
この生地でジャケットを仕立てたら、ちょっとしたディナーやカジュアルパーティで大いに活躍するだろう。着こなしは簡単だ。シンプルに、そしてエレガントにモノトーンと合わせて。それがこのUn Mondo(一つの深い世界、底知れぬ世界、ナポリでよく使われる言葉)の楽しみ方だ。